東京・池袋で9月、私立大4年の女性が首を絞められ殺害された。無職の紺野正美容疑者(29)=殺人容疑などで逮捕=とは近くの「出会い喫茶」で数時間前 に出会ったばかりだった。カラオケ仲間を求めて入店する女性もいれば、買春目的の男性客も少なくない。この場所で見知らぬ男女はどんな出会いをしているの か。事件後、店を訪れた。
JR池袋駅から歩いて5分、繁華街の一角にある雑居ビル1階。入り口で名前と連絡先を記入し、新規の入店料3000円を支払った。2回目以降は2000円 だ。7~8人の男性客が待合室からマジックミラー越しに、化粧を念入りに直したり雑誌や漫画に目を落とす女性を品定めするように見つめていた。 「食事だけなら5000円。ホテルは2万円」とあっけらかんと話す。「売買春の禁止」という壁の張り紙も「そんなの店の建前でしょ」と意に介さない。 気に入った女性がいれば、店員の仲介で個室で会える。合意すれば店に2000円を追加して支払い、店外に連れ出せるシステムだ。女性客は無料。店はホーム ページで「スイーツ無料」などとPRして女性を誘う。
事件前日には、待合室で被害者とすれ違ったという。スタイルが良く、ジーンズに長い髪が印象的だった。「店ではあまり見かけなかった。こういう場所に慣れていなかったと思う」と振り返る。
指名で個室に現れた女性は2年前から週に3~4回、店に来るという。
女性は売春の「報酬」をブランド品や貯金に充てる。知り合った男とホテルに行き、包丁で脅された経験も明かした。その時は受け取った2万円を返し、約100万円の指輪を奪われた。裸の写真も撮られたが、売春がばれると思い、警察には届けなかった。
今回の事件を知り、恐怖心はある。でもやめるつもりはない。「風俗店と違い、客と直接交渉できるのでもうけが大きくなるから」